2020/06/23 22:15
6月23日 晴れ
本日のBGM Wanda Sá
例年だと今頃は連日の雨に辟易してるころなんですけど、梅雨にも関わらず本日も好天でございまして、ブラジルの音楽でも聴いたろかいってな天気で、汗ばむような暑さでしたね。
上野焼(あがのやき)のある福智町上野は涼しいイメージを持たれていますが、標高で言えばわが家が99メートルくらいなので、標高による気温差というのはそこまでないようです。
でも田舎なのでコンクリート率が低く、木も多いので熱はこもりにくいのかもしれません。風も吹きやすいところですからね。
などと言いつつ私は結構暑さが平気なたちですので、夏はチラシにも書いてる通り得意なのです。
が、今まで人の話を聞いてきた中では 暑いのが嫌いという意見が実に大多数でして、暑さに対する認識にギャップがあるようです。
しかし前から思ってたんですけど、もしかしたら暑いのが嫌いという人も、暑さ自体はそれほど嫌いではないんじゃないでしょうか。
だってサウナとか大変人気なわけで、あれはめちゃくちゃ暑いですよね。自然界であんな温度だったらほとんどの生き物死滅してますよ。そのため私はサウナを修練場のように思っていて、あの部屋は忌避すべきものと捉えておりますので、こっちの認識にもギャップはあるんですけど、
日常とサウナの違いは何かというと他人の目ではないかと思いまして、綺麗なおべべで着飾ってる時には やはり暑さって相性よくないですもんね。
汗染みだったり汗の匂いだったりが気になりますから「汗をかかないように」と思うと 暑いということが憎らしく思えてきます。汗かかせんなやこのやろうって。てことは服自体が暑さとは相性が良くないんですかね。
汗をいくら垂れ流しても誰も文句言わなくて、ベタつく前にさぱさぱ洗い流せる環境だったら、暑いことはそれほど苦痛ではないんじゃなかろうかしらん、というのと、
暑い中何かを強制されるってのは、これまた苦痛ですよね。組体操とか山登りとかマラソンとか。マラソンは常に嫌ですけど。
暑さは行動とも相性が悪いみたいで、体を動かすと熱をもちますから、熱×熱でひーはーってなもんで、本来暑い時にバリバリ動くようにできてないんでしょうね哺乳類って。寒さに耐える進化をしておりますからね。
これかつての農耕社会より さらに前の狩猟社会の人間だったら、暑い時にわざわざ狩りに出かけなかったんじゃないかと思います。涼しくなってから行くべーやってなもんで。
農耕になると毎日手入れしなきゃいけないから暑い時でも問答無用で作業が続きますけど、その延長で現代の働き方も、時間が決められてて、暑い時間帯に外に出なきゃいけないとかだと これは大変イライラしそうです。
服と体を動かすことの強要、大きくこの2つが暑さを嫌いになる要因だと思うんですけど、そうだとしたら私が暑さを嫌いでなかったのは労働環境のおかげだったんですね。
それほど人に会わないし、思い立ったら水浴びできるし、昼でも夜でも好きな時間に仕事して構わないので、暑さによる不快さを回避できる条件が整っているんです。
あと陶芸家というイメージにも甘んじておりまして、人に会う時に小汚い格好でも、なんかそれが逆に飾らない職人気質みたいに思われると思って、身なりと匂いにそれほど気を使わなくなると暑さへの嫌悪感がぐっと低くなりますね。
以上のことから分かるのは、人間社会を運営するのに 暑さというのは大変に相性が悪いのではないかということで、ちゃんと社会生活を送ってる人ほど暑さを嫌がっていて、要するに堕落してる人は暑さに強いんじゃないかと思いました。
↑今日窯出ししたものですが 涼しげでしたので。
高鶴裕太 コウヅルユウタ
陶芸家
1991年生まれ
2013年横浜国立大学経済学部卒業
上野焼窯元 庚申窯3代目