2020/07/13 02:41

7月12日 雨のちくもり

本日のBGM サーカス


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今日も雨が降ってて、梅雨らしい天気ね とは思うものの、もうアジサイも花の時期が終わりだしていまして、既に半分以上のアジサイが父の手により刈り込まれてスッキリしていますが、

青系のアジサイだけで釉薬を作ったらいい感じになるんじゃないの、という私の目論見は、伐採されたアジサイが赤も青も一緒くたに積み上げれらているので、来年に持ち越される運びとなりました。


まあその他に優先しなければいけないことが多い上に、釉薬作りは結構大変なので いずれにしろやらなかったと思うんですけど、このやらなかった理由付けが大事というか、私の怠惰によりできなかったのではなくて、父がアジサイをごちゃ混ぜにしたから、

という風に 自らの過失を人のせいにすることで、罪悪感は薄れて心身の健康さを維持できるので、人のせいにするのは大変に効果的なメディカルケアだと思いました。



連日雨が降っていますので、この雨による湿気のせいで焼き物の方も乾きが遅くなっていまして、

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この丼とかも昨日作ったやつだから、通常なら翌日の朝にはひっくり返せるのですが、湿度が高いと次のステップに移るタイミングが1〜2日遅くなりますね。

こういう形なら湿度による影響もそんなにないんですけど、大きい平皿とかは湿度が高いとグニグニに歪んだりするので、この時期にお皿を作る際には注意が必要です。平皿みたいな形のものは腰が弱いから重力に負けちゃうんですかね。


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しかしいくら湿度が高くても、器たちはいずれ乾きます。乾いたらペーパーがけをするんですけど、サンドペーパーたちは「餅吉」というお煎餅屋さんの缶に入れています。

この缶は福岡県民なら一度はもらったことのあるお煎餅セットの缶でして、煎餅を缶に入れるのは湿気を防ぐためでしょうから、湿気に弱いサンドペーパーたちもこの缶と相性が良いと思います。まあ蓋がないのでほとんど意味ないんですけど。


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今日ペーパーがけしてたのはこの器たちでして、焼酎を飲む用、あるいは湯呑みにもできるような、という ギフトのオーダーのものなんですけど、とりあえず3パターンで作ってみてこのような違いになっていますが、この3つだと どれがいいんでしょうね。どれもそれなりにいいとは思っているんですけど。


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この形は汎用性 高いような気がするんですけど、暖かいお茶ではない気はしますね。アルコールっぽい形なのでしょうか。でも焼いてみたらまた印象が変わる事もありますから、とりあえず焼いてみなきゃですね。

ところでこの写真の器の削りを見ると、下から半分くらいまで、親指よりちょい上まで削り上げていまして、この削った部分がざらざらするから サンドペーパーをかけるんですけど、できる限りこの削り上げは無くしたいんですよね。


ろくろで作ったときに、その形が既に完成していたら、内側の高台だけ削って、このように側面を削る必要はないんですね。つまりこの側面の削りが多い分下手というか。


この器たちを作るときも、削り上げをなるべく無くそうと、かなり薄く作ったつもりだったのですが、どれもちょい重かったので、側面の余分な肉を削いで軽くすることになりました。


なるべく ろくろ で作った形そのままで出来上がるようにしたいんですけど、形はともかく重さまでコントロールして作るのがなかなか難しくてですね、

今回使った粘土は砂混じりのやつなので、ギリギリまで薄くしたぞ!って作って ようやくちょうど良い厚みだったりするので、そのギリギリの薄さで全体を形作る、という技術が私は未熟ですね。


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その反省で この↑丼を作る際も、削る必要がないよう、ギリギリで形作るよう心がけたのですが、いやはや難しいですね。お茶碗くらいだったらまだ出来るんですけど、大きくなるほど器作りは難しくなります。薄作りでカッコ良く作るのは難しいです。精進せねば。

おれ

高鶴裕太 コウヅルユウタ
陶芸家
1991年生まれ
2013年横浜国立大学経済学部卒業
上野焼窯元 庚申窯3代目