2020/07/18 02:17
7月17日 くもりときどき晴れ
本日のBGM Joan Armatrading
新しい保険証が届きまして、最近ではカードになって1人1枚ずつ持てるようになったから便利だわ ということを 家のものたちが喋っておりましたが、その保険証はカードというか、コピー用紙以上 名刺未満な硬さのペラペラな紙でして、
ペラペラな保険証を入れて保護するためのケースも同封されておりまして、こちらの「ジェネリック医薬品でお願いします」と書かれた ちっちゃいクリアファイルみたいなやつなんですけど、
このクリアファイルの横幅が微妙にデカくてですね、友人から「ゴミみてえだな」と言われる私の財布にはギリギリ収まらないんですよね。
処方薬を勝手にジェネリック医薬品に変更する気配りはあるのに、どうしてクレジットカードとか名刺とかと同じくらいのサイズにしないんだろうと不思議に思いまして、
国民みんなが長財布を持ってるわけじゃねえぞと、中には貨幣に対して信仰が乏しい人間もいて、そのような人種は千円札とかもギリギリでしか隠れないような 紙製の2つ折りの財布を持ち歩いているかもしれない、という状況をなぜ想定してくれなかったのかしら。
たぶん クリアファイルの横幅がちょっと大きいというのは、このクリアファイルに保険証だけじゃなく他のカードも入れられるように、ということでポケット部分をカードサイズで作って、
一番安上がりな仕上げとしてこの接着方式を選んだから、接着部分だけちょっと広くなったけど、ま、いいや、みんな長財布だろうし、ということでしょうか!?
つまり大は小を兼ねる、大きいことはいいことだ 森永エールチョコレート♪ということで、今や権勢は長財布族にあって、お前らのような2つ折り財布を使っている人間は現代社会においてマイノリティーであり、民主主義は最大多数の最大幸福を追求するものだから、2つ折り財布族の輩などにいちいち取り合ってられんのだ。悔しかったら長財布に改宗しやがれい!ってことでしょうか。
なんて2つ折り財布族に優しくない世の中だ、と思いましたが去年の保険証ケースは この財布でもギリギリ入ってたので、中身を入れ替えてケースは続投しました。ジェネリックて書いてるやつの方が丈夫そうでいいんですけどねー。
しかしわたしの財布はゴミみたいではあるけれど、この錆が浮いてる机とよく合いますな。昨日今日作られた財布では醸し出せない渋みがありますぜ。
この財布は大学生くらいの時に、海外へ行くなら無くしても全然気にしない財布を持って行こうと東急ハンズで買った紙製の財布でして、そしたらこの簡素さが大変心地良くてそのまま使い続けているんですけど、
よく考えたらこれ小銭を保持する能力は全くありませんが、そのことに今気がつくほど、私は小銭を持ち歩かないタイプの人種になっていたみたいです。
小銭を持ち歩かなくなったのは この財布のせいでしたが、やがて小銭を持ち歩かないという便利さに気がついて、それが習慣となっていたようです。
ちなみに小銭を持ち歩かないことが周囲の人に知れ渡ったら、同行する人にしょっちゅう小銭をせびることができるという利点もあります。これはやめられないぜ。
中には財布を持たずにスマートフォンだけで全てを解決しようという 豪のものもおりますが、私はこのスマートフォンもなくして、手ぶらで生きていけたらいいなあと思うんですけど、どうなんですかね。防犯カメラとかの顔認証で決済してくれたら何も持たなくていいから大変に楽なんですけど。しかし そうなったとしても、いい財布を持つという習慣は しばらく続くんでしょうね。
高鶴裕太 コウヅルユウタ
陶芸家
1991年生まれ
2013年横浜国立大学経済学部卒業
上野焼窯元 庚申窯3代目