2020/08/25 05:15

8月24日 晴れ

本日のBGM 小林泉美 & フライングミミバンド - ハロー・ハロー・ハロー

子猫〜37日目〜

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リンドバーグ↑は背が高くて 身長が191センチあったんですけど、「翼よあれがパリの灯だ」でリンドバーグ役を演じてるジェームズ スチュアート↓も同じく191センチと高く、体格的には申し分ないのですが、撮影当時彼は47歳で、映画はリンドバーグが25歳の時の話でしたので この年齢差は映画評論家たちから槍玉にあげられたそうです。

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しかしジェームズ スチュアートはこの役をどうしてもやりたかったらしく、リンドバーグは細身な青年だったので、少しでも外見を近づけるために かなり頑張ってダイエットをしたそうで、というのもジェームズ スチュアートが19歳の時にリンドバーグは映画で取り上げられるフライトを成功させていて、

リンドバーグはニューヨークからパリへ無着陸で飛んだということだけが凄いのではなくて、そのフライトによってアメリカ国民の価値観を一夜にして変えてしまったことがものすごくて、ジェームズ スチュアートもまた その影響をもろに受けた1人だったのです。

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ジェームズ スチュアートは大学卒業後ハリウッドで俳優になって 順調にキャリアを重ね  1940年にはアカデミー主演男優賞↑を受賞しているんですけど、第二次世界大戦が始まると自ら空軍に入隊して 爆撃機のパイロットとして任務をこなし、結果的には少将にまでなっちゃっていて、どっちでも結果出してる凄い人なんですけど 多分とても真面目でストイックな性格だったんじゃないかと思います。


そして1955年に 「翼よ〜」の制作が始まる頃にはもう47歳になってしまっていて、普通なら諦めるとか潔く身を引くとかするかもしれませんが、リンドバーグに教えられた開拓精神、フロンティアスピリットがそれをさせませんで、映画に出演できるよう様々な努力をしたそうです。

年齢差について 私は別に気にならなかったというか、リンドバーグの外見的なイメージもそれほど持っていなかったので問題なく見れました。でも当時のアメリカではリンドバーグを誰もが知っていたわけだから47歳のジェームズ スチュアートが演じることに対する拒否反応はあったでしょうね。


映画の冒頭で、リンドバーグが悪天候の中 強行して飛んでいて、不慮の事態で飛行機が墜落しそうになり パラシュートで降下して事なきを得るのですが、機体は墜落してしまったので 電車で移動していると 乗客の1人に話しかけられ、空輸の輸送代が高えだの あんな鉄の塊が飛ぶわけないだの言いたい事言われてるのを リンドバーグは流して聞いてるんですけど、

でもこれが1927年当時のアメリカ国民の一般的な認識であって、自動車産業が大きく伸びていましたから わざわざ飛行機を使うことに懐疑的な人が多かったのです。

加えて飛行機事故がめちゃくちゃ多かったわけですから、いかにリンドバーグ が天才的な飛行機乗りでも機体の不調で墜落してしまうこともあり得るし、

通常の郵便に比べると飛行機での配送料はかなり高かったんですけど、高いと文句を言われたリンドバーグ は「それでも早く着くからね」と答えますが、

長距離電話がもう開通していましたので、安さなら通常郵便、スピードなら電話と それぞれの要素で負けているので 飛行機で手紙を運ぶ仕事というのもそのうちなくなるだろうという危機感、

つまりこのまま郵便飛行の仕事を続けていくことの先の見えなさと危険性を感じていて、それで立ち寄った食堂みたいなとこで電話を借りて、ニューヨークからパリまで無着陸で飛行した者に25,000ドルの賞金が贈呈されるオルティーグ賞に挑戦することを決意します。


また続きます


高鶴裕太 コウヅルユウタ
陶芸家
1991年生まれ
2013年横浜国立大学経済学部卒業
上野焼窯元 庚申窯3代目