2020/10/07 10:13
本日のBGM France Gall - Mes Premières Vraies Vacances
ミナモのお皿作りその4です。
こちらはミナモのお皿を作る時のサンプルの一つだったんですけど、こっちの形も最近ありだと思うので またいつか再現したいお皿ですね。この方が普通のお皿の形なので使いやすいと思います。作るのはこっちの方が大変なんですけど。
もっとシンプルな形にしてもいいかもしれませんな。
前回は この状態まで粘土を作りまして、
ローラーで伸ばす作業の場合は 粘土をこの状態にしてから すぐに次の工程に移りますが、もし ろくろ で器を作る場合はこの状態から1日とか、余裕があれば何日か置いておいた方が良いです。
というのも粘土ごとに どうしても水分量は違うので、それは手触りでいうなら固い土と柔らかい土があるという事でして、ろくろで形作るときは粘土の境目ごとに感触が違うと 均一な厚みで作りにくかったり、それぞれの粘土がうまく結合しなくて乾燥する時に粘土が剥がれて、器が割れてしまいます。
なので 粘土を混ぜた状態で数日放置しておく事で、粘土同士が馴染んで作りやすく、割れにくくなると思います。
ほんで ろくろで練り込みをやるときは普通に作っても はっきりとした差が出にくいので、形を作って、高台を削るときに、表面もカンナで削って模様を出すわけですけど、それだと模様のコントラストがはっきり出過ぎちゃうので、
最初に混ぜる粘土はざっくり合わせて、カンナで削らなくても模様が出るくらいにした方が私は好みですね。
これ↑が カンナで削った模様の出方です。上の方はたぶんカンナで削ってないので、上の方はいい感じですね。
シルエットがぼこぼこしてるのは土ごとの収縮率が違うからで、これも結構問題なんですけど、粘土を密に混ぜれば ぼこぼこしなくなる一方、それをやると模様のパンチ力が弱くなるので、
練り込みの時はもっと ざっくりとした形にするとか、収縮率の近い粘土でやるとか、同じ粘土を着色してやるとかした方がいいでしょうね。
内側はカンナかけてないので、作ったまんまなんですけど、このくらいの模様の方が私は好きですね。練り込みはいろいろな可能性があるので、今後もチャレンジしていきたい技法です。
結局ミナモのお皿作りに全然触れなかったので次に続きます。
高鶴裕太 コウヅルユウタ
陶芸家
1991年生まれ
2013年横浜国立大学経済学部卒業
上野焼窯元 庚申窯3代目