2020/10/28 22:56

本日のBGM Edu Lobo - Zum-Zum


少し前に天然土灰の透明秞を作ったのですが、そちらを紹介する前に普通の方の透明秞も作ったのでまずは普通の方から。

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↑今回の主役ミールですね。って書いて、ミールって今まで言ってきてたけど これの本当の名前って何て言うのかしら、と思って調べたらこれはトロンミルとかボールミルとか言うそうで、

いずれにしてもミールって伸ばさないみたいでミル、コーヒーミルとかのミル、ミルは製粉所とか石臼とか粉砕機とかそう言う意味だそうで、要するに回転パワーで粉に砕くもののことなんでしょうね。

ちなみにミールの方はソ連の宇宙ステーションでした。平和と言う意味だそうです。いい言葉じゃないか。透明秞のようによく使う釉薬は でかいミルで作ります。

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長石はいっぱいあったんですけど、合成土灰↑のストックがあまりなくて、合成土灰の量から逆算して長石の量を決めることに。

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合成土灰は バケツ一杯で5kgくらいみたいなので、5kgずつ計っては でかいミルにぶち込んでいきます。合計で3杯と半分くらいでした。

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次に長石↑を同じように計って ミルにぶち込んでいきます。いやあ写真だとどっちがどっちやらわかりませんな。触って気持ちいい方が土灰ですね。

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こっちはバケツ山盛りで6kgでした。こっちのが少し重いみたいですね。長石を4杯追加でミルに入れるわけですけど、私はこういう反復作業をしてる時に意識が別の世界へ行っていることが多くて、

それを自分でもわかっているので注意していたものの、最後3杯目を入れたのか4杯目を入れたのか分からなくなって、「たぶん4杯目!」ってことでミルを回しました。いやあ間違ってないといいですね。調合し直すの考えたらすげーめんどくせえぜおい。

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蓋はこんな感じで結構ゴツいです。途中で外れたら大変ですからね。ボルトをレンチでしっかり締めます。

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この手のレンチを見ると思い出すのが巨大なレンチで宇宙人を退治しまくる「ラチェット&クランク」というゲームで、私は確かプレステ2と一緒になったセットで買ったんですけど、星から星へ飛び回って自由に探検できるという仕様で、ゲームの中に別の世界があるように感じられて とても好きな作品でした。

今だと中古で二百円くらいで売られてるみたいですけど二百円以上の楽しさは保証できますよ。レンチは立派な凶器であるという教訓を授けてくれます。

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ミルのボルトを閉めたらスイッチを入れて、2〜3時間ぶん回して土灰と長石を混ぜていきます。これ昔は水車とか巨大な鹿威しみたいなのでやってた作業ですから、川の近くで窯を築くのは 水が必要ってのと同時に 水流の力を利用してたってことなんでしょうね。回し終わった後の作業は次に続きます。

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高鶴裕太 コウヅルユウタ
陶芸家
1991年生まれ
2013年横浜国立大学経済学部卒業
上野焼窯元 庚申窯3代目