2020/11/22 22:14

本日のBGM JPEGMAFIA - All My Heroes Are Cornballs

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今朝は遅めに起きたので一人で朝飯を食ってまして、テレビをつけたら「魔進戦隊キラメイジャー」というスーパー戦隊ものの番組が放送されていたので なんとはなしに見ていたんですけど、

去年くらいに街のイベントでヒーローショーを手伝っていまして、その時に私が「まあ別に子供もこれを本物だとは思ってないわけですけども」みたいなことを言ったら お前は意外と夢がねえやつだ と言われまして、

子供たちはヒーローショーでやってくるスーツアクターたちを テレビに出てるのと同じ人だと信じているし、スーパー戦隊そのものも信じているんだ と言っていたのですが、果たして本当にそうなのかしら?


私が子供の頃はカクレンジャーという忍者がモデルのスーパー戦隊にハマっていましたけど、ヒーローショーも中身が違う人だと知っていたし、スーパー戦隊も番組であると知っていて、知っている上でカクレンジャーが大好きでした。ケインコスギが出てたよ。

なんというかそこまでファンタジーで覆い隠してくれなくても 十分にファンタジーは機能していたというか、例えるなら人形浄瑠璃の黒子のことを 黒子として物語の外部に置いて、物語自体をちゃんと楽しんでいました。虚構であることは百も承知だったのです。その上で全力で楽しめるのが子供のすごいところなのです。

現実にはないものと知っているからこそ夢中になるし、その差を埋めるために想像が働くわけで、あんまり大人の方で子供にファンタジーを用意してあげなくてもいいんじゃないかと思うんですけど、それが夢がないってことなのかしら。

あるいは大人の方が、子供というのはファンタジーを心の底から信じるものだ という幻想を抱いていて、子供は空気を読んで上手にそれを演じてくれているのではないかしら。もちろんスーツアクターの仮面をひっぺがすような真似はするべきではないのですが、ファンタジー過剰というのも もしかしたら子供の可能性を狭めているのではないかしら。


高鶴裕太 コウヅルユウタ
陶芸家
1991年生まれ
2013年横浜国立大学経済学部卒業
上野焼窯元 庚申窯3代目